やっぱり引っ越しはYOKOHAMA

明治大、日本通運、ベイスターズが贔屓の野球観戦ブログです。

2023.07.22 日本通運 vs. トヨタ自動車(第94回都市対抗野球大会準々決勝 / 東京ドーム)

こんばんは。

 

今回は前々から話していた「都市対抗トヨタ戦の記事を日本選手権までに書く」という目標をその初戦の未明に消化するという計画性のなさを以てギリギリ消化しようと思います。

 

始発で出ないといけないのであまり時間もない状態ですので、前置きもそこそこにしておいて早速お話ししていきましょう。

 

▲【トップ画像】味方の反撃を見守る松澤選手(左)と古田島選手(右)

 

筆者が日本通運を応援し始めてから初めてとなる都市対抗野球での2回戦突破、その後に待ち受けていたのは前年の日本選手権を制した豊田市代表・トヨタ自動車でした。

 

1チームあたりとしては最大で5試合行われる都市対抗においては初戦、第3戦(準々決勝)、決勝の奇数回の試合でエース格の投手が登板することがセオリーとなっていますが、この試合でも例に違わず、日本通運は古田島選手、トヨタ自動車は嘉陽選手による投げ合いになりました。

 

(▲トヨタ自動車・豊田章夫社長直々のメッセージ広告を背景に投球する嘉陽選手)

 

「プロでも十分通用する実力がある」と云われながら同チームでレジェンドとして崇められる先輩投手・佐竹選手を目標として社会人野球でのプレー続行に対して強い拘りを持つ右腕を見るのは筆者自身初めてでしたが、その力は想像以上でした。

 

150km/hに達する速球をテンポよくコーナーに投げ分けて凡打の山を築き上げ、今大会2試合で凡退がなかった北川選手を筆頭に全体的に好調だった日本通運打線が嘘のように全く手出し出来ない状態にありました。

 

一方の古田島選手は1回と2回に得点圏にランナーを背負いながら0に抑えると、そこから本領発揮。

3回から5回まで打順一回り分をパーフェクトに抑える力投を見せます。

 

筆者は撮影のために有料の席に座っていますが、チーム券を使えば無料でこの非常にハイレベルな投手戦を見られるのはなかなか凄いなとすら思わされました。

 

しかし、日本通運打線が嘉陽選手に簡単に捻られ、攻撃の時間が一瞬で終わる状況では古田島選手がかなり不利な状況にありました。

 

古田島選手は6回に2アウトから連打を浴びて失点を許したところで降板。

庄司選手に後を託します。

 

古田島選手は降板後もベンチの最前列に立ち、時には大きな声を出してナインを鼓舞していました。

 

最少失点に抑えて反撃を待ちたい日本通運でしたが、一度火が付いたらなかなか止められないのがトヨタ自動車打線の恐ろしいところ。

庄司選手はアウトを奪えず、ここまで2試合に登板してルーキーらしからぬ圧倒的な投球を披露してきた松澤選手もここで初めてヒットを浴び、4-0とリードを拡げられてしまいます。

 

なんとか守備を終わらせて帰ってきた守備陣を古田島選手が迎え入れるシーンもありました。

 

するとその直後、日本通運打線が反撃を開始。

先頭の添田選手が左中間へ打球を弾き返し、ようやく嘉陽選手のパーフェクトピッチングを打ち砕きました。

 

そしてやや無謀かと思われたタイミングでしたが、2塁を陥れてツーベースとしました。

反撃ムードが一気に高まります。

 

1アウト1・2塁となり、打席には4番の森松選手。

古田島選手が一学年後輩の松澤選手に声を掛けつつ、共に戦況を見守ります。

 

森松選手はライト前タイムリーヒットを放ち、難攻不落かと思われた嘉陽選手から1点をもぎ取りました。

先ほどのような回があっても「無条件降伏」にならず、すぐに反撃を浴びせることが出来るのは今年の日本通運の強さだなと感じました。

 

2死1・3塁となり、6番の補強選手・平山選手の打順で代打で楠本選手が登場。

しかしバットをへし折られてセカンドゴロとなり、反撃は1点で終わります。

 

しかし次の回に登板した平元選手も1点を失い、再び点差は4点に。

 

すると次の7~9番の打順では代打攻勢。

木南選手に沓澤選手、手銭選手に高橋選手、木村選手に補強の小松選手が送られますが、いずれも倒れて三者凡退に終わります。

 

小松選手は1塁にヘッドスライディングした際にユニフォームが破れてしまうアクシデントが発生し、やむなく木村選手からユニフォームを借りるという珍事も。

 

そして8回裏には古田島選手らと同じ2年目の清水選手が都市対抗デビューを果たしました。

 

清水選手はそんなマウンドを見事に無失点で切り抜け、ベンチはこのリアクション。

 

こちらも2年目の同期でこの試合からベンチ入りしていた大友選手が清水選手を熱い抱擁で迎え入れます。

同期の絆の強さを感じます。

 

さて、まだ9回表の攻撃がありますが、写真撮影も放棄して自分としては珍しく熱を入れて応援していたので写真はありません。

 

ということで、一通り写真を貼り終えたので本稿はこのあたりで終了です。

試合の総括については日本選手権終了後に今シーズンの総括もすると思うので、その時にまとめて出来ればと…

 

これから大阪に出向きますが、日本通運の初戦の相手はトヨタ自動車と決勝で互角の戦いをして堂々の準優勝となったヤマハ

初戦としてはあまりにタフな相手であることは言うまでもありません。

 

今シーズン最後の大会となりますが、最後まで無事見守って行ければと思います。

 

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

2023.09.21 日本通運 vs. 東芝(2023年JABA関東選抜リーグ戦 / 等々力球場)

こんばんは。

本日は久々に日本通運野球部の観戦記を書きます。

 

記事がしばらくなかったので最近は試合観戦に行っていないのかというとそうではなく、ただ単純に写真と記事をまとめるまで至らなかったという状況です…

 

▲(トップ画像)この試合4安打を放った日本通運添田選手

 

閑話休題

さて、今回は先々週に行われたJABA関東選抜リーグ戦・東芝戦の模様をお伝えしていきます。

 

また、YouTubeで観戦動画も公開していますので、当記事は写真をメインにしつつ動画内では言及できなかったことを中心にお伝えします。

 

youtu.be

 

この日の両チームの先発は東芝が北村選手、日本通運は板川選手で、ルーキー左腕同士の投げ合いでスタートしました。

 

北村選手の背番号は去年までは吉村選手(現・ヤクルト)が背負っていた19番。

かなり期待されているということでしょうか。

 

一方の板川選手は、自分が見た限りでは公式戦での登板は下記リンクの記事でも取り上げているJABA四国大会以来で先発をするのは初めてかな?と思い一球速報の選手ページを確認しましたが、やはりその通りだったようです。

yu-munxydb.hatenablog.com

baseball.omyutech.com

JABA日立市長杯以降の公式戦では全く登板がなく、都市対抗予選等でもボールボーイやスタンドでのビデオ撮影係等をやっていたのでコンディション不良があったのかもしれませんが、都市対抗終了後のオープン戦からは無事マウンドに戻ってきました。

 

さらに、九州遠征(近々記事にします)の際には先発で長いイニングも投げていて今回もまた先発ということで、これまたコンディション不良(と思われる状態)の川船選手が間に合わない場合は11月の日本選手権で先発をする可能性もありえます。

 

また、今年のドラフトで2年目投手(古田島選手、川船選手、平元選手、清水選手)などが場合によれば複数名ドラフトで指名される可能性があることを考えれば、来年以降は主戦級の役割が期待されることとなるでしょう。

 

日本通運が先攻で始まった試合は、1番・添田選手が初球をセンター前に運んで試合開始のサイレンが鳴りやむ前にノーアウト1塁とします。

 

春先までの添田選手は他の主力選手と同様に重要度の低い試合では出場しないこともあったのですが、都市対抗野球以降はオープン戦などにもほぼフル出場しているようです。

どういった意図なのかは分かりませんが、これまでよりも見れる機会が増えたのは嬉しいことです。

 

また、添田選手に関しては、都市対抗でもすっかりお馴染みとなった塁上での「ラヴィット」ポーズがなくなり、新たなポーズに切り替わったようです。

 

「人差し指を立てた右手を頭上で横にして回す」このポーズには何か元ネタがあるのでしょうか?

少し気になっています。

 

さて、その後盗塁とキャッチャー悪送球によって3塁まで進んだ添田選手は3番・沓澤選手のファーストへの当たりで本塁を陥れ、日本通運が幸先よく先制します。

 

日本通運打線はさらに2・3回もチャンスを作り、2回は無得点に終わりますが3回は4番・北川選手のタイムリーが出て2-0とリードします。

 

北川選手は昨年までは不動の4番という立ち位置でしたが、春先に不調だった時期もあった今年は3番で起用されることが多くなりました。

そのため、久々の公式戦での4番起用は昨年以前より見ているファンからすると「実家のような安心感」(?)があったかもしれません。

 

一方反撃をしたい東芝打線は1・2回は板川選手に要所を締められ、得点を挙げることが出来ません。

 

ところで、昨年まで3年間在籍した絶対的エース・吉村選手が去った今年の東芝は、それに代わる「新たな軸」を獲得しています。

それが有望なルーキー達、特に山田選手・斎藤選手・下山選手の内野手3名です。

 

山田選手は東都大学リーグの1部リーグで強さを発揮している青山学院大、斎藤選手と下山選手は共に東京六大学リーグの法政大と慶應大出身です。

そして経歴を高校まで遡ると、3選手は東海大相模横浜高校慶應義塾高校出身で、もし東芝ファンと神奈川高校野球ファンを兼ねている方がいれば大興奮間違いなしの贅沢な補強に成功したと言えるでしょう。

 

そんな選手たちが一度に入社してきたことも凄いことですが、3選手は春先の「スポニチ大会」からいきなりスタメン、それも上位打線に大抜擢されて申し分のない働きをしてチームに優勝と日本選手権出場権をもたらしています。

 

そんな既に新しいチームの看板になりつつある3選手は2番セカンド山田選手、3番ファースト斎藤選手、4番サード下山選手という布陣で日本通運投手陣に挑みます。

 

東芝は3回、3番・斎藤選手のタイムリーで1点を返し、1-2とします。

 

先ほども少し触れましたが、斎藤選手は横浜高校出身の大卒ルーキー、一方で日本通運の板川選手も同様なので、実はこの2人は元チームメイトだったんですね。

 

世代としては2018年卒業で、北海道日本ハムファイターズの万波選手も同じ代です。

夏の甲子園では結構勝ち進んでいたと思いますが、最後は「旋風」を起こしていた金足農業に惜しくも敗れています。

 

それも少し前の出来事だったような気がしますが、その時の球児たちが大学生活を終えて社会人野球の舞台で戦っているのは時の流れを感じます。

 

先ほど東芝のルーキーの話をしましたが、日本通運側も7番キャッチャー山本選手、8番センター宮崎選手とルーキーが2名スタメンに入りました。


山本選手の武器といえば、やはりキャッチャーらしからぬ俊足ぶりでしょうか。

今年の日本選手権では終盤の勝負所で木南選手や高野選手が出塁した際に代走として出場してそのままマスクを被るといった起用法があるかもしれません。

また、他の若手捕手だと大友選手も結構足が速いことを確認しているので、数年後の日本通運打線はキャッチャーまで足を絡められる恐ろしいレベルの機動力野球が展開できるかもしれません。

 

そして宮崎選手も都市対抗本選までの出場機会はかなり限られていましたが、夏場以降はオープン戦等で積極的に起用されています。

今年の日本通運でセンターを守る選手は宮崎選手を除けば手銭選手と高橋選手の僅か2名で、その2人もベテランの域なので若手は宮崎選手だけになります。

そのため若手向けの出場機会を全て享受できる今のうちの経験を積んで力を付け、センターのレギュラー候補に名乗りを上げていってほしいところです。

 

東芝は4回から粂選手が登板。

ドラフト候補にも名前が挙がっているサイドスロー右腕です。

 

投球練習中、日本通運のベンチ前では古田島選手と清水選手が粂選手の投球フォームについて語り合っていました。

その独特なメカニクスは同業の選手にとっても興味があるようです。

 

そんな粂選手は3イニングをヒット1本に抑える好投を披露し、日本通運ペースとなりつつあった試合の流れを引き戻すことが出来ました。

 

東芝は7回から3番手として善選手がマウンドに上がります。

 

日本通運は7回に先頭の宮崎選手に送られた代打・高橋選手がヒットで出塁。

公式インスタでもたまに言われる「ノーイチの男」としての役割を果たしてチャンスメイクをし、2アウト満塁にまでなりますがあと1本が出ず。

 

一方2番手以降のピッチャーの粘りの投球で流れを取り戻した東芝打線は、7回裏に1番・田中選手のタイムリーヒットで同点とします。

 

その後2アウト1・2塁となったところで板川選手に代わり庄司選手がマウンドへ。

また同時に直前のプレーで指?を負傷した稲垣選手に代わり楠本選手がサードに入っています。

 

庄司選手はデッドボールで2アウト満塁としますが、次の打者をショートライナーに打ち取って勝ち越しは許しません。

 

その後8回表の日本通運もランナーを出すものの得点を奪えず迎えた8回裏、3番手として清水選手がマウンドに上がります。

 

しかし下位打線に3連打を許して1アウト満塁として迎えた1番の打順、先ほどタイムリーを放った田中選手に代わって福山選手が代打で送られます。

 

セカンドへのヒット性の当たりをセカンドの木村選手がダイビングキャッチしてセカンドゴロとしますが、バックホームは出来ず、東芝が勝ち越し。

 

福山選手は先述したルーキー内野手3人が起用される影響で出場機会を減らしているものの、ここぞの場面で仕事をして存在感をアピール出来ました。

 

そして2番・山田選手のタイムリーも出て東芝が4-2とリードします。

 

9回表、後のない日本通運は1アウトから1番・添田選手がこの日4安打目となるヒットで出塁します。

 

しかし途中から2番に入っている楠本選手がダブルプレーに倒れてゲームセット。

 

序盤は圧倒的に日本通運ペースでしたが、終わってみれば東芝がほぼ倍のヒットを放って突き放したゲームとなりました。

 

また、関東選抜リーグはこの試合で東芝が2位となって決勝トーナメントに進出、日本通運は敗退となっています。

 

さて、記事の完成が遅れているうちに社会人日本選手権の抽選会が行われ、日本通運の初戦の相手はヤマハに決定しました。

今年の都市対抗野球で準優勝しているチームで、いきなりタフな相手に当たってしまったのは言うまでもありません。

 

ただ、2回戦3回戦が鬼門になりがちで初戦は比較的勝ち上がることの多い日本通運が今回も勝ち上がってくれることを信じるしかありません。

なお、もしヤマハに勝てた場合は次の対戦相手は大阪ガス東芝なので、もし後者が上がってきた時は今回記事で取り上げた試合のリベンジに期待しましょう。

 

それでは、このあたりで今回の記事はおしまいです。

記事にしたい試合が相当数溜まっているので時間があればどんどん消化していきたいところです。

 

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

2023.09.07 SUBARU vs. セガサミーほか(第48回社会人野球日本選手権大会 関東代表決定戦 / 大田スタジアム)

皆様、大変お久しぶりです。

諸事情で久しぶりのブログ更新となります。

 

▲【トップ画像】この日猛打賞、勝ち越しのホームイン、ピンチでの守備と走攻守に渡って大活躍だったSUBARU・森下選手

 

前回から引き続き、都市対抗トヨタ vs. 日本通運の記事を…というところですが、今回はそれを一旦保留しまして(日本選手権本選までにはなんとかしたい…)、先々週の大田スタジアムでの試合の様子をお伝えします。

 

なんと、当ブログでは地味に初めて南関東地区のチームが絡まない試合を大々的に取り上げるようです()

どうか最後までお付き合いください。

 

さて、バスを使って大田スタジアム付近までやってきました。

【宣伝:行き帰りのバス乗車記

 

「今回は南関東地区は関係ない記事になる」と先述しましたが、1つ前の試合が日本製鉄かずさマジック vs. オールフロンティア という都市対抗南関東予選でもガッツリありがちな対決でした()

 

来場した時は6回裏のかずさマジックの攻撃中で、1点追加して7‐2とリードを拡げている場面、オールフロンティアは平川選手が投げていました。

 

かずさマジックは2アウト1・2塁のチャンスで6番・勝俣選手が打席に。

NPBオリックスと巨人でもプレー経験のある選手です。

ファーストストライクから強振してライトへ鋭い打球を飛ばしますが…

 

ライトの吉内選手(写真中央)が見事なダイビングキャッチでこれをアウトに。

抜けていれば7点差となり、次のオールフロンティアの攻撃次第ではコールドとなっていたかもしれないので非常に大きなプレーでした。

 

では、ここで一旦スタンドを離脱して大田名物の「アレ」をゲットしに行きます。

 

向かったのはみんなだいすき伊勢屋さん。

勿論おにぎりを注文します。

 

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伊勢屋さんのおにぎりはお米が炊けてないタイミングでは提供にかなり時間を要してしまうのですが、ここ最近はJABAの東京都連盟のアカウントでお米の炊け具合を教えてくれるようになりました。

「真面目に試合の情報を流せ」という声もありますが、実際利用者からするとかなり助かる情報なのでありがたい限りなんですよね。

 

手前が鮭で奥が明太子です。筆者の持ち方が悪く少し潰れてしまいました。

お値段は少し前に明太子だけ50円値上がりして350円、それ以外の具材では300円。

そこに350円の豚汁を付けて1000円分のお買い上げをしました。

(ちょうど小銭の持ち合わせがなかったため)

 

今回大田スタジアムにやってきたのも何割かはこのおにぎりが目当てでした。

この食べ応えがあって塩味がしっかり効いたおにぎりは時折無性に食べたくなってしまうんですよね。

 

さて、試合に戻っていきましょう。

かずさマジックは8回表から山本選手がマウンドへ。

今年の 都市対抗南関東予選・日本通運戦でも先発し、好投を見せた剛腕です。

 

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この日は150km/h後半を何度も記録し、最速は157km/hでした。

大田スタジアムのスピードガンの精度は不明ですが、球がかなり走っていたことは間違いなさそうです。

 

山本選手はオールフロンティア打線を2回無失点に抑え、7‐2で試合終了。

かずさマジックが代表決定戦に進出しました。

 

第1試合終了後・SUBARUセガサミーのアップとシートノックがはじまります。

予定時間から20分遅れて13時20分試合開始となりました。

 

セガサミーの先発はエース・草海選手。

まず立ち上がりはSUBARU打線を三者凡退で退けます。

 

一方のSUBARUの先発は阿部選手。

今年の都市対抗野球で完封勝利も上げた左腕エースです。

 

しかしこちらの立ち上がりは苦しいものに。

セガサミーの1番植田選手と2番高島選手に連打を浴び、その後1アウト満塁のピンチとなります。

 

しかしそこから5番高本選手と6番宮川選手から連続三振を奪い、ピンチを脱します。

 

すると直後の2回表、SUBARUは5番・古川選手が1アウトからスリーベースヒットで出塁し、チャンスを作ります。

 

2アウト後、7番海老根選手もスリーベースを放ち、SUBARUが先制します。

海老根選手は大阪桐蔭時代から注目度が高かった選手ではありますが、半年前まで高校生だった選手が社会人トップクラスの投手に追い込まれてから長打を放つのはなかなかに凄いことだと思います。

高卒社会人のカテゴリーで見ると、今年のドラフトで度会選手(ENEOS)がNPBに指名される可能性が高そうですが、海老根選手はその後に最も注目される選手の一人になっていきそうな気がします。

 

3回表、SUBARUは1アウトから1番・中里選手が出塁しますが、盗塁失敗。

 

その後2番の藤原選手はフルカウントからフォアボールかと思われたものの判定はストライクで見逃し三振でした。

 

その直後の3回裏、先頭の2番・高島選手がソロホームランを放ちます。

こちらも1年目のルーキーですが、来年・2024年はこの高島選手に加えて都市対抗若獅子賞を受賞した東海地区の外野手トリオ(三菱自動車岡崎・中村選手/東海理化・門叶選手、福本選手)も指名解禁となるので、ドラフト的にみると社会人外野手の候補がかなり充実した年になりそうです。

 

さらにまた直後の4回表のSUBARUは先頭の3番・森下選手がヒットで出塁。

 

続く4番・小玉選手はバントの構えからヒッティングに切り替えた当たりがセガサミーのショート・中川選手のエラーを誘い、ノーアウト1・2塁のチャンスとなります。

 

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2アウト1・3塁となり、再び7番海老根選手となりますが、ここは草海選手が意地を見せて三振に打ち取り、SUBARUは勝ち越すことが出来ません。

 

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その後お互いにチャンスを作るものの得点に結びつかないという展開が続きますが、8回表、4番・小玉選手のレフト線への当たりで1塁ランナー・森下選手が激走してホームイン。ついに均衡が破れます。

 

しかしセガサミーも食らいついていきます。

直後の8回裏の先頭・途中代走から5番に入った谷口選手が出塁。

その後エラーなども重なり1アウト満塁となります。

 

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この日、両チームのスタンドで応援団の活動はなかったのですが、なんとここでセガサミー側のファンがアカペラでチャンステーマ「輝彦」を演奏し始めます。

余程チームを愛していなければこのようなことは出来ないでしょうから、ただただその情熱には脱帽します。

 

しかしこれで応援がある時と全く遜色がないような「セガサミー特有の圧力」のようなものが発生したので、場内の雰囲気が一気に高まります。

 

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ただここはサード・森下選手の堅実なプレーもあって阿部選手がリードをしっかりと守り、エースとしての役割を果たします。

 

リードを守り切ったSUBARUは9回の表、7番・海老根選手のこの日2本目のヒットで出塁し、8番・新出選手がしっかりと送ってチャンスを拡げます。

 

そして9番・日置選手の打席でキャッチャーの牽制悪送球があり、さらに日置選手もフォアボールで出塁して1アウト1・3塁となります。

 

セガサミーはここでピッチャーが荘司選手に交代。

こちらもルーキーで、国士舘大の出身です。

 

1番・中里選手は左対左の対決ながらもセンター前ヒットを放ち、3-1としてリードを2点に拡げることに成功します。

 

2番・藤原選手がレフトフライに倒れたところでセガサミーは再びピッチャーを交代。

古屋敷選手が登板します。

 

この日の大田スタジアムのスピードガンはスピードが出やすそうだったので下手したら160km/h台が出てもおかしくないかも?とは思いましたがそこまでは出ませんでした。

しかし150km/h台後半のボールでこの日猛打賞の3番・森下選手を打ち取り、打線の反撃を待ちます。

 

9回裏のセガサミーの攻撃は2番高島選手はライトフライ、3番黒川選手はショートゴロに倒れてあっさり2アウトとなります。

 

ここで4番・根岸選手にまさかの代打。

廣岡選手が起用されますが、セカンドゴロに倒れてゲームセット。

 

SUBARUが3-1で勝利し、かずさマジックとの代表決定戦に進みました。

 

その代表決定戦ではかずさマジックに僅差で敗れて惜しくも日本選手権本選への出場が叶わなかったSUBARUではありますが、今年はルーキー達が活躍を見せ、久々に都市対抗本選出場も叶ったので、来年以降にかなり期待が持てるシーズンとなったのではないでしょうか。

今後も是非適宜追っていきたいなという感じです。

 

ところで、この記事にも動画の引用として何個かリンクを張っておりましたが、最近YouTubeチャンネルを開設しました。

youtube.com

ジャンルごとにチャンネルを分けることにしましたが、当ブログと関連するのは上記の「BX野球観戦ch.」になると思いますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

 

YouTube活動等との兼ね合いが難しくなるのは承知の上ですが、こちらのブログについても放置しないように適宜記事を上げていけるように努めてまいります。

 

それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

2023.07.20 日本通運 vs. Honda熊本(第94回都市対抗野球大会2回戦 / 東京ドーム)

こんにちは。

準々決勝のトヨタ戦の直前にはなりますが、

先日の2回戦・Honda熊本戦の観戦記をお伝えしていきます。

 

▲【今回のトップ画像】稲垣兄弟対決でプレー中の弟・稲垣誠也選手

▼1回戦の記事はこちら

yu-munxydb.hatenablog.com

 

この試合では前の試合と同じく1塁側でしたが、先攻となりました。

 

始球式でバッターを務めたのはJFE東日本から補強の小松選手。

第1試合では平山選手がだったので、2試合連続で補強選手が務めることに。

 

1回表の日本通運は1番添田選手が凡退後、2番稲垣選手が出塁するという第1試合の初回と同じ形に。

 

3番北川選手の打席で1塁ランナー稲垣選手がスタートするところまでは第1試合と同じ流れでしたが、ここで北川選手が右方向に打球を放ちます。

 

打球は伸びてライトスタンドへ突き刺さり、2点を先制しました。

強力打線を擁するHonda熊本に初っ端からプレッシャーを掛けることに成功します。

 

1回裏のマウンドに上がった日本通運の先発はベテラン左腕の相馬選手。

2年目右腕・川船選手の先発が大方の予想でしたが、前の試合から引き続きベンチにすら入らないという結果になりました。

コンディション不良があったのか、それとも3回戦以降に向けた作戦なのかは不明ですが、少し心配ですね。

 

相馬選手は先頭の1番山本卓弥選手にフォアボールを許し、続く2番中島選手の送りバントで1アウト2塁となったところで3番の稲垣翔太選手を迎えます。

Honda熊本の稲垣翔太選手は日本通運の稲垣誠也選手の兄で、このカードは稲垣兄弟の直接対決としても注目されていました。

 

その稲垣翔太選手はファーストゴロ、4番の古寺選手もショートフライで3アウト。

試合の出だしは日本通運優位の展開となりました。

 

2回はお互いに三者凡退で終わったのち、3回表は先頭の1番添田選手がセカンドへの内野安打で出塁。

 

3番北川選手のヒットでチャンスを拡げ、4番森松選手の犠牲フライで1点を追加。

その直後でした。

 

5番大谷選手が特大のツーランホームランを放って5-0。

試合の主導権をガッチリと握ります。

 

 

援護を十分に貰った先発の相馬選手は4回、1アウト1塁2塁のピンチを迎えますが、6番の石井選手をサードゴロダブルプレーに打ち取ってピンチを切り抜けます。

 

順調な試合運びを見せる日本通運でしたが、Honda熊本には恐ろしい強敵がいました。

 

熊本県公式キャラクター「くまモン」が5回裏の攻撃でHonda熊本の応援スタンドに登壇します。

2021年大会のHonda熊本準優勝の際には登壇する度に打線の猛攻や奇跡の逆転劇を呼び込み、社会人野球ファンの間では「魔獣」として恐れられている存在です。

 

するとHonda熊本打線は1アウト後、明治大出身のルーキー・8番蓑尾選手がヒットで出塁したあと、1アウト満塁のチャンスを作ります。

そして内野ゴロと、今大会各試合で発生している野手がフライを見失うことによる長打も発生して3-5と追い上げ、早速「魔獣」が効果を発揮します。

 

日本通運7回表は8番の手銭選手から始まる、今年は点が入りやすい打順の巡りとなっていましたが、Honda熊本サイドはそれを察知してかエースの片山選手を投入。

狙い通り三者凡退に打ち取られ、流れを取り戻すことができません。

 

7回裏はここまで粘りの投球をしてきた相馬選手に代わって庄司選手が登板。

これで初戦と今回でベンチ入りしていた投手は全員マウンドを踏むことに。

先述した川船選手以外にもリリーフ要員のアンダーハンド右腕和田選手、速球派の2年目右腕清水選手も2試合ともベンチ外となっていたので、そちらも少し気になるところです。

 

庄司選手はヒットを2本許すものの2アウトまで漕ぎつけ、4番古寺選手を迎えたところで初戦に続いてルーキーの松澤選手に交代します。

 

松澤選手は社会人野球屈指の右の強打者・古寺選手に対しても堂々と攻め込み、ショートゴロに打ち取って2試合連続で火消しの役割を見事に全うしました。

 

すると直後の8回表、先頭の2番稲垣選手がヒットで出塁。

バッテリーミスと3番北川選手のバントで1アウト3塁のチャンスとします。

 

4番の森松選手は2ストライクと追い込まれますが、叩きつけた打球が大きく跳ねて前進守備のサードの頭の上を越え、レフト前への貴重なタイムリーヒットとなって6-3とリードを拡げます。

相手のエース片山選手から得点を奪うことが出来たのは、相手に大きな絶望感を与えることになったかと思われ、非常に意味のある一打になったことでしょう。

 

8回裏は松澤選手が前の回から続投。

 

セカンドを守る東洋大学の1学年先輩にあたる木村選手もゴロを捌き、このイニングも危なげなく三者凡退で抑えます。

松澤選手が1イニング丸々投げるのは今大会初めてでしたが、テンポよくストライクカウントを重ねて終始有利に勝負を進めることが出来ました。

 

そして9回裏は初戦と同様に前田選手が登板。

今大会ではクローザーとして起用されていく方針になったようですね。

 

再度の「魔獣」くまモンの登壇にも関わらず、ランナーは1人しか許さずに3アウトを取りチームを勝ちに導きました。

序盤2戦で絶対的クローザーが誕生したことは大変心強いです。

 

都市対抗は2回戦が鬼門」とされてきた日本通運が壁を突破しました。

 

もうここまで来たら一気に頂点まで行ってほしいばかりですが、3回戦・準々決勝の相手は昨年の日本選手権王者・社長と会長からのごほうび獲得に燃えるトヨタ自動車で、予選で下した名門チームからの補強選手も原動力となって起こっている今大会の「東海地区旋風」を止めることが出来るかも注目です。

 

3回戦となればいくらトヨタとはいえ投手陣をかなり消費しているのではないかと思っていましたが案外そんな様子はなく、逆に川船選手らが投げられるか分からない状態の日本通運サイドの方が難しい状態になっているため、厳しい戦いが想定されます。

 

しかし次勝てば強豪チームがひしめく「地獄のような」今回の都市対抗トーナメントAブロックを抜けることができ、黒獅子旗が大きく見えてくる大一番です。

 

勝負の時はもう間もなく、これから再び応援に行ってきます。

 

それでは、ここまでご拝読いただき、ありがとうございました。

2023.07.17 日本通運 vs. ミキハウス(第94回都市対抗野球大会1回戦 / 東京ドーム)

お久しぶりです。

前回の記事からちょくちょく観戦には行っていたものの、なかなかブログにまとめられずにご無沙汰してしまっていました。

 

▲【今回のトップ画像】試合前のノックに備える日本通運のベンチ入り外野手6名

▼【前回の記事はこちら】

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今回も勿論日本通運のチーム券で…と行きたいところでしたが、今大会のチーム券の位置が全体的に外野寄りになっていたため、写真撮影がしづらくなるどころか応援団のエリアから遠い場所になってしまうのではないかと思い、事前にエキサイトシートを押さえました。

 

試合前には一部界隈で東京ドームの定番?とされているマリオンクレープを。

添田選手の地元・栃木県に因んでいちごトッピングにしました。

 

選手が近い上、防球ネットがないので撮影中にカメラのピントを持っていかれるストレスもありません。

指定席の中では割高の5000円弱ではありますが、それでもプロ野球開催時に比べればかなり安い上、今大会ではあまり人気がないので周りの人も少なくてかなり快適に観戦・撮影ができます。

勿論ファールボールが飛んできやすいというリスクは無視できませんけども。

 

都市対抗野球での日本通運の名物といえば、守備に就く選手の紹介の際に外野に全力疾走する手銭選手ですよね。

今回はそれを流し撮りしてみましたが、また次戦でも再挑戦の余地ありかなと。

 

先発は大方の予想通り2年目・ドラフト候補との呼び声も高い古田島選手。

この日もライン沿いで二度三度と左右に飛び跳ねてからマウンドに駆ける独特のルーティンで初回のマウンドに上がります。

 

試合前の始球式にはバッターとしてJFE東日本から補強の平山選手が登場。

この日は6番DHでスタメンでしたが、予選ではスタメンで唯一流動的になっていたところに経験も豊富な南関東屈指のスラッガーがやって来たのは心強いですね。

 

もう一人の補強選手・同じくJFE東日本からやってきた小松選手はベンチスタートで初回のライトとのキャッチボールに出てきました。

平山選手とは対照的に今年入社1年目で新進気鋭の選手ですが、所属チームでは1番ショートと添田選手と完全にポジションが被るので日本通運の補強選手として選ばれたのは少し意外でした。

直前のオープン戦での起用法を見るに、南関東予選第1代表決定戦で負傷した稲垣選手の状態次第ではサードのスタメンとして使う予定だったのではないかと考えられます。

 

ミキハウス打線は2番の小河内選手がヒットで出塁すると盗塁を決め、いきなり2アウトながら2塁のチャンスを作ります。

バッターは「秀政おじさん」の愛称で親しまれている4番の田中選手。

 

レフト線に落ちるタイムリーヒットミキハウスに先制を許します。

古田島選手は特段調子が悪かった訳ではなさそうでしたが、ミキハウス打線は低めの球を見極め、追い込まれた後の際どいコースの球はファールで粘ることが全体を通して徹底されており、簡単に三振を献上しなかったことで古田島選手を大いに苦しめていたように見えました。

近畿地区予選を第1代表決定戦まで順当に勝ち進んでいたチームだったので決して簡単な戦いにならないとは思っていましたが、この時点で想像以上にタフな試合になりそうだなと感じさせられました。

 

1回表を何とか最少失点で切り抜けた直後の攻撃は、1番の添田選手はフルカウントまで持っていくもののキャッチャーへのファールフライに倒れますが、続く2番の稲垣選手はライト前にチーム初ヒットを放ちます。

 

ここで予選やJABA大会でも多く見せた機動力を駆使して畳みかけたい日本通運ですが、稲垣選手の盗塁は失敗。

 

3番北川選手はフォアボールで出塁しますが、4番森松選手はセンターフライで初回の攻撃は0で終わります。

 

古田島選手は2回は立ち直ってミキハウスの下位打線相手に危なげない投球を披露。

流れを呼び込みます。

 

すると2回裏は5番大谷選手・6番平山選手がミキハウス外野陣の隙にも付け込んでノーアウト2塁3塁の大チャンスを作ります。

 

7番木南選手は初球でデッドボールを受けてノーアウト満塁となると、8番手銭選手の内野ゴロの間に1点を返し、同点とします。

 

出塁した手銭選手はすかさず盗塁を決め、1アウト2塁3塁となりチャンスが継続します。

 

ここで迎えるのが9番の2年目・木村選手で、昨年は怪我のため出場出来なかったため、これが都市対抗デビューとなりました。

 

フルカウントになった後の6球目を弾き返した打球はセンターに抜け、勝ち越しのタイムリーとなりました。

やはりこの試合でも今年の日本通運打線の原動力となっている下位打線の3人が絡んで逆転に成功します。

 

そして1番の添田選手がきっちりと外野まで打球を飛ばして犠牲フライで3-1とリードを拡げます。

下位打線が好調でチャンスで回ることが多い今年の添田選手ですが、この試合でもこうした形でしっかり打点を稼ぐことが出来ました。

 

そして再び得点圏にランナーを置くべく1塁ランナーの木村選手が盗塁を仕掛けますが、ここもアウト。

牽制の回数制限導入なども追い風となって機動力も武器となっていた今年の日本通運打線ですが、この試合ではミキハウスバッテリーにほぼ完全に封じられてしまいました。

 

3回はお互いに無得点で終わりますが、4回表のミキハウス打線はノーアウト満塁のチャンスを作ります。

しかし古田島選手はここでギアチェンジして2者連続三振の後にファーストゴロで無得点で凌ぎます。

ただ古田島選手の球数はこの時点で70球を越えており、この後の継投をどうするか考えなければならない状況でした。

 

すると続く5回、ミキハウスは先頭の9番渡辺選手が出塁し、1番清水選手のバントから2番小河内のタイムリーヒットで3ー2と1点差に詰め寄ります。

 

さらに小河内選手は2つ目の盗塁を決め、3番の猪原選手もフォアボールを選んで1アウト2塁1塁と同点のチャンスを作ります。

 

ここで日本通運はピッチャー交代。

送り込まれたのはルーキーのサイドスロー右腕・松澤選手でした。

 

今年の日本通運の試合をそれほど見ていない方は、試合の行方を左右する場面でルーキーを投入するのは博打に出たと思われたかもしれませんが、松澤選手は入社以来リードした9回や延長戦タイブレークといった難しい場面に多く投入され、半年弱の間いわば「特殊な訓練」を受けてきた投手で、大一番でのこういった場面で満を持してデビューした形となりました。

 

先述したような場面で鍛えられてきた松澤選手はこの場面でもテンポよくストライクカウントを奪っていきます。

 

4番の田中選手をショートゴロに抑えたのち、5番の島澤選手は3球勝負で三振を奪い、大ピンチで堂々たるピッチングを披露しました。

 

ピンチの後でチャンスが来やすい場面、5回裏の日本通運は先頭の1番添田選手がヒットで出塁し、その後1アウト満塁のチャンスとなります。

 

5番の大谷選手の打球はセンターへ。

 

3塁ランナーの稲垣選手が生還し、犠牲フライで1点を追加して2-4と再び2点差を付けます。

 

続く6番平山選手もレフトへのヒットを放ちますが、レフト島澤選手の好返球で2塁ランナー北川選手はアウト。

しかし平山選手はこの試合複数安打と初戦から補強選手としての役割を存分に発揮してくれました。

 

6回表は3番手として平元選手が登板。

こちらも2年目の選手ですが、昨年は出場していないためにこの試合がデビュー戦となりました。

序盤から148km/hくらい出ており、「あれ?こんなに球速出たか?」と思っていると…

 

なんと、150km/hを記録しました。

 

その後151km/hまで記録。

 

6月末の関東選抜リーグの日本製鉄鹿島戦で1イニング限定で起用されたときにかなりの出力が出ていたのは見たのですが、まさかここまで出るとは。

おそらく現時点で今大会の左腕最速じゃないかと思われます。

ドラフト候補としても古田島選手川船選手らに負けていないところを見せられたのではないでしょうか。

 

ところが回跨ぎで登板した7回表は若干球速と精度が落ちたところでミキハウスの上位打線に回り、2アウト満塁のピンチとなったところでピッチャー交代。

 

同じく左腕の中田選手が4番手として登板、5番の島澤選手にはフルカウントまで持っていかれた後の6球目はセンター後方へ。

 

センターの手銭選手が上手くキャッチして事なきを得ます。

オートスタートの場面だったので一歩間違えれば走者一掃で逆転されていた危ないところでした。

 

続く7回裏は先頭の1番添田選手がヒットで出塁し、2番稲垣選手はバントで送ってチャンスが出来るという5回裏と似たような形に。

3番の北川選手はレフトへのヒットを放ち、1アウト1塁3塁に。

この日の北川選手は猛打賞の活躍となりました。

 

そして4番の森松選手は右中間に上手く運んで2点タイムリーとなり、6-2とミキハウスを突き放しました。

チャンスで頼れる主砲にもここで一本が出て、打線の繋がりもかなりいい感じになってきました。

 

8回表も中田選手が前の回から跨いでの登板となりました。

 

また、この回からは稲垣選手に代わってサードに小松選手が入りました。

稲垣選手は故障明けでそこも配慮しての途中交代といったところでしょうか。

 

中田選手は先頭の6番西川選手にツーベースを許しますが、その後は三者連続三振を奪い、無失点でマウンドを降ります。

チームのインスタでは「中田のアニキ」とも呼ばれる左腕がしっかりと役目を果たしました。

 

すると8回裏は先頭の7番木南選手が初球をフルスイング。

 

レフトスタンドに突き刺さるホームランとなり7-2となりました。

今年の木南選手はJABA東北大会の決勝や南関東第1代表決定戦でも勝利を決定付かせる一打を放っており、打撃でも存在感があります。

なお、日本通運はこれで先発野手全員安打も達成し、野手陣は各々が幸先のいいスタートを切ることが出来ました。

 

そして9回表のマウンドには前田選手が上がります。

先発陣の一角を担ってきた投手ですが、今大会では中継ぎとして起用されるようです。

 

元々出力の高さには定評のあるものの、ショートイニングに徹することでさらに出力が上がっているように見えた前田選手は三振2つを含む危なげない投球でミキハウス打線を三者凡退に抑えてゲームセット。

 

スコアとしては5点差が付き快勝のように見えますが、実際には一歩間違えればやられていたであろう場面も多々あった厳しい試合だったと思うと同時に、ミキハウスの地力も強く感じる結果となりました。

 

しかし元々実力派揃いだった投手陣に加え、欲しいところで最低限の形でも点を取れるようになった打線を擁した今年の日本通運は去年までよりも確実にレベルアップしているなと確かな手応えも感じました。

 

さて、次の試合は稲垣選手のお兄さんも所属しているHonda熊本で、社会人屈指の強力打線を相手に投手陣がどれほど粘れるかが鍵となりそうです…と言いたいところでしたが、もうそこまで終わってしまっていますね(この記事を書いている時点でもうそこから1日経っています←)

 

ということで、Honda熊本戦の記事も急いで書きます。

それでは、何とも締まらない終わり方になってしまいましたが、ここまでご拝読いただきありがとうございました。

2023.06.04 日本通運 vs. Honda(都市対抗野球南関東予選 / ZOZOマリンスタジアム)

こんにちは。

都市対抗野球への出場チームが徐々に決まりだす時期となってきました。

「やっぱり強いな」という盤石の戦いぶりを見せた強豪チームが出場を決めた地区があれば、「まさかこんなことに」という番狂わせが起こった地区もあり、緊張感のある展開が続いています。

 

そんな中、昨日ZOZOマリンスタジアムで行われた南関東地区の第一代表決定戦、日本通運vs.Hondaの試合を観戦してきましたので、その様子をお伝えします。

大熱戦ということもあり、いつもより若干写真が多めになりましたが、どうか最後までご覧いただけますと嬉しいです。

 

【トップ画像】木南選手の満塁ホームラン後、3塁ランナー森松選手を先頭にベンチへ戻る選手たち

 

決戦の地・ZOZOマリンスタジアムにやってきました。

もはや説明不要の千葉ロッテマリーンズの本拠地ですが、神奈川からだとまぁ遠い…。

もし負ければ翌日も再びこちらでの試合となるため、今日で決めてほしい!

 

今日も日本通運のチーム券を拝借(いつもありがとうございます)。

撮影出来る場所があるか心配でしたが、グラウンド前最前の素晴らしい席に陣取ることが出来ました。

座席前には小さなテーブルもあり、座席の座り心地もよかったですが、プロ野球開催の際には相当な額を取られそうだなぁと…

そしてこれはZOZOマリンスタジアムの面白い構造なのですが、ベンチ前方に屋根がなく、客席から見やすいようになっているので、ベンチ内の様子が観察出来ていつもの観戦にプラスして楽しさがありました。

 

程なくして両チームの選手によるウォーミングアップが始まり、シートノックに入ります。

そして両チームのエール交換、選手の挨拶を経て、定刻より少し早くゲームがはじまりました(所謂JABAタイムってやつ)

 

日本通運の先発は川船選手。

前回の登板は埼玉県予選の決勝だったので、2戦連続でHondaに対することになりました。

 

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▲(参考)埼玉県予選の記事

 

初回から攻めたいHonda打線は1番千野選手(写真右)がフォアボールで出塁しますが、続く鈴木選手(写真中)はセンターフライに倒れます。

 

3番の小口選手の当たりはショートゴロとなりますが、ダブルプレー崩れで1塁に残ったところですかさず盗塁を仕掛け、2アウト2塁のチャンスを作ります。

 

しかし川船選手は4番の井上選手を空振り三振に抑え、初回を無得点で切り抜けます。

 

一方Hondaの先発は東野選手。こちらも埼玉県予選の決勝で先発だったので、この日の両先発の顔ぶれはこの前の県営大宮球場の時と全く同じだったんですね。

東野選手の立ち上がり2イニングは日本通運打線の早打ちもあって、かなり早い時間で守備の時間を終わらせていました。

 

2回表のHondaは1アウトの後、6番辻野選手がフォアボールで出塁。

しかし後続は連続三振に倒れ、得点を奪えません。

 

この日の川船選手は何となくマウンドに合ってなさそうな印象がありましたが、それでもHonda打線に的を絞らせない好投を披露します。

 

3回裏、日本通運は好調の7番木南選手がヒットで出塁するも続く手銭選手がバントを打ち上げてしまい、ダブルプレー…かと思われたところでHondaに送球ミスが出て命拾いをします。

その直後、木村選手がセンターへのヒットを放ちます。

 

1塁ランナーの木南選手を刺そうと外野から3塁に送球されたところで木村選手も2塁を陥れます。

「相手のミスに付け込む」「隙があったら果敢に次の塁を狙う」今年の日本通運打線の持ち味を発揮し、1アウト2・3塁のチャンスを作ります。

 

しかし、1番添田選手と2番稲垣選手は倒れ、この試合最初の好機を活かすことは出来ませんでした。

 

しかし日本通運打線は続く4回も先頭の3番・北川選手がレフトフェンスを直撃する強い当たりを放ってツーベースとします。

北川選手は南関東予選に入ってから当たりが止まっていましたが、ここでようやく「らしい」当たりが出ました。

 

続く森松選手が送りバントを決めて1アウト3塁とした後、5番の大谷選手はデッドボールで出塁。大谷選手はデッドボールが多いイメージなので毎回大変そうです…

続く7番の木南選手はカウントが悪くなったところで敬遠して8番の手銭選手との勝負を選択。

Hondaとすれば木南選手の調子と左右の相性を考えれば妥当な選択だったと思います。

 

しかし手銭選手はレフトへ上手く合わせて2点タイムリー。
手銭選手も今年のJABA大会では好調ながら南関東予選に来てから当たりが止まっていましたが、ここで一本出たことはかなり大きかったと思います。

 

5回まで終えて欲しい一本が出た日本通運が2-0とリードします。

さて、先ほどもお伝えした通りこの日はZOZOマリンの構造のお陰でベンチの様子がいつも以上によくわかりました。

ベンチの中でも特にいい動きをしていたのが木下選手と高橋選手でした。

木下選手は常にベンチの最前列にいて他の選手を盛り立てていましたが、特に印象に残ったのが、4回のチャンスで三振した沓澤選手がベンチに戻ってきて後ろの方に座ったのを見て、自らの横に呼んでチームメイトの応援させつつ、手銭選手のタイムリーが出た際には真っ先に励ますというシーンでした。

また、高橋選手は常に大きな声を出していましたが、ただ声が大きいだけではなく、チームの気が緩みそうになった時には、気を引き締めさせる掛け声を出すといった形で、2人ともベンチの雰囲気を上手く作っているなと思いました。

常に明るい雰囲気の日本通運の底力は試合に出ていない選手の貢献もあるのだと感じさせられました。

 

さて、両チームとも5回終了後のグラウンド整備明けから継投策に入ります。

 

日本通運の2番手はサウスポーの平元選手。

川船選手から2年目同士のリレーとなりました。

 

最速140km/h台中盤のストレートを軸に、6回7回をヒット1本に抑えます。

 

一方のHondaもサウスポーを投入。中村選手がマウンドに上がります。

 

日本通運打線も右打の諸見里選手を代打で起用するなどの攻撃を見せますが、6回7回を完全に抑えられてしまいます。

 

すると8回表、先頭打者の代打・守屋選手の当たりが絶妙な場所に転がって内野安打になるという日本通運としてはアンラッキーな形で出塁されます。

 

送りバントを許したのち、代打佐藤選手の当たりを、5回の走塁で負傷した稲垣選手に代わってサードに入った楠本選手が上手く捌いて2アウトとします。

一度裏で治療した後ベンチに戻ってきた稲垣選手も声を出して盛り上げます。

 

しかし、2番の鈴木選手がライト前に落ちるヒットを放ち、1点を返されます。

 

さらに、北川選手の内野への送球が逸れるというミスが出て鈴木選手の2塁への進塁を許し、引き続き得点圏にランナーを背負ってしまいます。

 

ここで平元選手に代わってレフトポール際にあるブルペンから和田選手が登場。

しかし、一度コーチがマウンドに行って引き上げてからの投手交代が認められず、和田選手は不服の表情を浮かべながらベンチに引き上げることとなり、微妙な雰囲気となっていたところで3番の小口選手がライト前へのヒットを放ち、Hondaが同点に追いつきます。

本塁が微妙な判定だったためにキャッチャー・木南選手の猛抗議もありましたが、判定は変わらずでした。

 

ここで和田選手が登板、かと思いきや、迎えるバッターが左の4番・井上選手だったため、サウスポーの庄司選手が先に登板します。

 

しかし井上選手も左対左の不利な対戦ながら、4番の意地を見せて単打で繋ぎます。

 

続くバッターは、この日ヒットを放っており、前の試合では決勝ホームランもあって警戒すべき5番バッター・藤野選手を迎えますが、ここでようやく和田選手がマウンドに上がります。

 

登場の際にアクシデントがあってモチベーションを保つのが難しい場面、しかも思わぬ形でブルペンでの投球練習が途中から出来なくなってしまったという相当タフな条件で登板した和田選手、

 

ファーストゴロに抑え、渾身のガッツポーズ。

数々の修羅場を経験した和田選手がアクシデントで厳しくなった流れを見事に堰き止める投球を見せてくれました。

 

反撃を凌いで競り勝ちたいHondaは、リリーフエースの福島選手を送り込みます。

 

しかし、南関東予選でここまで何となく湿っていた日本通運打線がここで一気に目を覚まします。

 

まずは先頭の2番楠本選手がしっかりとボールを見極めて出塁します。

 

そして今日ヒットも放っている3番の北川選手に対して送りバントのサイン。

今年は主軸に対してもどんどん送らせて行くという賛否両論はありそうな方針の中、北川選手はきっちりとバントを決めた…かと思われたところでHondaにまさかの再びの送球ミスが出ます。

これで一転ノーアウト1・3塁の大チャンスとなり、ビックイニングの機運が高まります。

 

ここでバッターは4番の森松選手。

今年から4番を任された中、結果が出ないときもありましたが、ここではコンパクトに振り抜いた当たりがセンター前に落ちます。

 

この大一番で4番としての仕事を果たしてこのガッツポーズ。

日本通運が3-2とし、すぐに勝ち越しに成功します。

 

ここ最近の日本通運打線は1点を取った後に追加点を挙げられずに勝負を決定付かせられないという傾向があり、ここも難しい場面になりそうだと思いましたが、この日はそんな心配は不要でした。

 

5番の大谷選手はバント失敗に終わった後、6番で諸見里選手が入っていたところに代打で木下選手が登場。

先ほどもベンチでいい働きをしているとお伝えした木下選手ですが、出場する時にはDHでスタメンに入っても中盤~終盤に左投手と当たった時などに代打を送られる場面が多く、本人としては思うところもあったかもしれません。

しかしこの日は逆に自分が終盤の大事な場面で代打として起用され、執念で内野と外野の間に落とすといった当たりでチャンスを拡げ、1アウト満塁とします。

 

すると塁上でこの大きなガッツポーズ。プレーでもチームを大いに鼓舞します。

 

そしてここ最近終盤に試合を決める一打を放つことも多い木南選手が初球・低めのボールを上手く拾います。

 

その打球はぐんぐん伸びて左中間のラグーン(スタンド前にあるゾーン)へ。

試合を決定付ける値千金の満塁ホームランが飛び出します。

 

今年は守備では扇の要として熟練のリードで充実した投手陣をリードし、打撃では攻撃の起点にもポイントゲッターとしても機能するこれ以上ない7番打者として活躍する本当に頼りがいのあるベテランとして大活躍を見せています。

 

ベンチも3塁側応援席のボルテージも最高潮になり、木南選手は本塁生還後に手荒い祝福を受けます。

 

しかし、一度目覚めた日本通運打線はまだ攻撃の手を緩めません。

 

代わった朝山選手に対して9番の木村選手がストレートのフォアボールで出塁。

続く添田選手に対しても2球ボールが続き、ピッチャーとしてはどうしてもストライクを入れなくてはならない場面。

しかし添田選手はそれを見逃してくれるような打者ではありませんでした。

 

狙いを定めてフルスイングした当たりは目の覚めるような弾丸ライナーとなり、ZOZOマリンのラグーンさえ越えてライトスタンドに突き刺さる2ランホームランとなりました。

そしてすかさず「ラヴィット」ポーズ。

まさに休日の昼間ながら、もう平日の朝がやってきたかのような衝撃です(?)

 

ところで、個人的に思う添田選手の強みとして「4タコ・5タコが少ない」ことがあります。

打撃ではほぼ必ず1回は出塁するか打点を挙げるかの活躍をして見せ場を作っている印象のある添田選手ですが、この日はこの打席まで珍しく4打数ノーヒットで、もしも一度Hondaに追いつかれなかったら打順の巡り的にもそれで終わっていそうなところでした。

ちなみに、前回の埼玉県予選決勝・Honda戦でも同じような状況で、そちらも思わぬ形で最後の打席が回ってきてサヨナラヒットという結果でした。

そのような形で、打撃でいいところがなくても最後の最後で転がり込んできたような好機で見せ場を作るあたり、本当に「持っている」選手だなと思います。

 

ベンチ前でもう一度「ラヴィット」。

公式インスタグラムを見ると、チーム内でも徐々に流行ってきている様子。

都市対抗本選ではもっと大いに流行らせたいところですね。

 

9回には「中田のアニキ」こと中田選手が登板。

そういえば、この日登板した選手は全員南関東予選初登板だったんですね。

厳しい試合にも関わらずそれぞれよく役割を全うしました。

 

中田選手はブルペンを支える兄貴分として相手に何も起こさせない投球を披露し、三者凡退で試合を締めくくります。

 

マウンド周辺に出来た歓喜の輪の中には負傷の影響で木下選手におんぶされた稲垣選手の姿もありました。

怪我の程度は分かりませんが、なんとか本選に間に合って欲しいところです。

 

試合後表彰を行い、記念撮影となりました。

気になる最優秀選手は森松選手でした。3試合を通じての活躍なら誰になるかなと思っていたところでしたが、やはり決勝での勝ち越し打が大きかったようです。

 

そして澤村監督の胴上げとなりました。

上手く撮影できなかったのか、やり直しとなり、少し締まらない場面も見られました(

 

 

さて、ここまでいつもより写真量も文章量も多めでお送りしてきましたが、いかがだったでしょうか。

前の記事でお伝えしたと通り、これまで幾度となく行われてきた埼玉、南関東でのHondaとの戦いは、Hondaが来年から東京地区に移ることで、これが最後でした。

ここ数年、南関東ではHondaにずっと負け続けていた中、最後の最後で一矢報いたといったところでしょうか。

準決勝の観戦ブログでは「二度と南関東に帰って来る気を失せさせるくらい圧倒したい」などと記しましたが、大体そのような形に持っていけたかなと。

 

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▲(参考)準決勝の記事

 

南関東予選全体を見ると、昨年に続いて今年もJFE東日本が敗者復活初戦で散り、また準決勝で対戦したかずさマジックは日本通運戦でも実力を見せたエースの山本選手と4番の吉田選手が大活躍し、Hondaを抑えて第二代表を勝ち取るといった力を見せ、「よくこの選手たち相手に勝ち切れたな」と思わせるなど、決して簡単な戦いではなかったことが分かります。

 

しかし、今年の日本通運は上手く行かない場面こそありましたが、例年以上に持ち味のある強いチームとして、第1代表を勝ち取ることが出来ました。

 

本来の力を発揮すれば、都市対抗本選でもきっといい結果が出るはずです。

今後の日本通運の活躍を祈りつつ、今回の記事はこのあたりで締めたいと思います。

 

それでは、ここまでご拝読いただき、ありがとうございました。

2023.06.01 日本通運 vs. 日本製鉄かずさマジック(都市対抗野球南関東予選 / 天台球場)

こんにちは。

先ほどは昨晩書き出したのをそのままにしたので、朝にも関わらず「こんばんは」と書いてしまいました(汗)

 

そんなことはさておき、今回の記事は6月1日に天台球場で行われた試合の2つ目、日本通運vs.日本製鉄かずさマジックの試合の様子をお伝えします。

 

▲【トップ画像】見事な完封勝利を達成して雄たけびを上げる相馬選手

▼ 第1試合の記事もあります。

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日本通運の先発は相馬選手でした。

過去の予選ではかずさマジック相手に好成績を残しており、相性が良いようです。

初回は頭上を越すかというライナーをキャッチするという自らも救うビッグプレーもあって三者凡退に抑えます。

 

一方のかずさマジックの先発は山本選手。

150km/hに達するストレートを軸に力強い投球を見せ、こちらも初回を三者凡退に抑えたので、この時点で早くも投手戦の様相を呈してきていました。

 

2回の相馬選手は先頭・4番の吉田選手をフォアボールで歩かせ、続く5番佐藤選手はバントの構えながらカウントを悪くしますが、フルカウントまで持っていき、最後はセカンドにゴロを打たせてダブルプレーを取りました。

 

続く6番の勝俣選手はNPB経験のある怖い打者でしたが、ファーストゴロに抑えます。

 

この回も0点に抑え、ベースカバーからマウンドにボールを置き、ベンチへ戻ります。

結果としてかずさマジックはここでチャンスを作ることも出来なかったのが大きな痛手となりました。

 

日本通運打線が山本選手相手に1本のヒットも出せない中、4回裏のかずさマジックは3番・内山選手がヒットで出塁。両チームを通じて初めてのヒットが出ます。

その後4番の吉田選手には9球粘られますが、最後は三振に抑えてこのガッツポーズが出ます。

 

何とか相馬選手を援護したい日本通運打線ですが、5回裏のグラウンド整備明けの最初のバッターは手銭選手から始まる巡りになったので、そこで何か起きそうな予感がしました。

前にもお話した通り、ここ最近の日本通運打線は7番木南選手・8番手銭選手が出て9番木村選手が送り、1番添田選手が返すという得点パターンが非常に増えていました。

そんな中、手銭選手はまずフォアボールを選び、「やっぱり何かありそうだぞ」という雰囲気を醸し出します。

 

そして続く9番木村選手はこの打席でも初球でバントを決めます。

木村選手はかなりの確率で初球でバントを決めているように感じており、この非常に高いバント技術が流れを呼び込みやすくなるきっかけにもなっているのかもしれません。

 

そして1番の添田選手を迎えたところで、日本通運が更に仕掛けます。

 

2塁ランナーの手銭選手が3塁への盗塁を成功させました。

これが出来ることが今年の日本通運の強みで、打撃だけではなく走塁でもどんどん相手にプレッシャーを掛けてきます。

 

外野フライや高いバウンドの内野ゴロでも1点が期待出来る場面ではありましたが、添田選手のライナーがライト線へ落ち、チーム初ヒットで均衡が破れます。

 

添田選手は1塁塁上でこのポーズ。

朝の情報番組「ラヴィット」のポーズらしいです。

 

そしてすかさず2塁を陥れて再び「ラヴィット」ポーズ。

添田選手はこの後守備でも好プレーがあり、完全に走攻守でノリにノっています。

この調子を本選までキープしていきたいところです。

 

(8回にヒットで出塁した沓澤選手に代走高橋選手が送られる)

 

その後ようやく日本通運打線も目覚め、8回には木村選手添田選手の連打、9回には沓澤選手のヒットもありましたが、いずれも得点には繋がらず、やはり全体的にあと1本が出ないのは少し長引きそうかなという印象でした。

こちらは何とか本選までに打開しておきたいところです。

 

さて、この日の相馬選手は1点のリードで十分でした。

5回以降は1人のランナーも許さずかずさマジック打線相手に仁王立ち。

見事な1安打完封勝利を収めました。

2年目のプロ注目コンビなどを擁していてもまだまだ主戦の座は譲らないというような強い意思の表れた力強いピッチングでした。

 

ところで、この日はスタンドで相馬選手のご家族・ご親戚?が観戦していらっしゃいました。その中には相馬選手のご子息と見られるお子さんも見られましたが、まだ物心付いていないくらいかなといったご年齢でした。

相馬選手は社会人野球ではもうベテランの域に達している選手ではありますが、そのお子さんがお父さんの投げる姿をしっかりと記憶に焼き付けることが出来るくらい大きくなるまで、まだまだ活躍を続けて欲しいなと願うばかりです。

 

 

ともあれ、日本通運は1-0で勝利。

思えばこの日の天台球場は2試合ともこのスコアでの決着となりました。

 

ということで、苦しい展開をなんとか勝ち切り、東京ドームが大きく近づいた試合の様子をここまでお伝えしてきましたが、このあたりで今回の記事はおしまいです。

 

第1代表決定戦は去年と同じくHondaとの戦いになりますが、前の記事で引用した通り、この組み合わせの南関東第1代表決定戦は泣いても笑ってもこれで最後。

Hondaとしては勝って有終の美としたいところとは思いますが、日本通運としては
もう二度と戻ってきたくないとHondaに思わせる程圧倒して終わらせたいところです。

お互い打線が好調とは言えない状態のため、この日のような投手戦が予想されますが、日本通運のことなので何か思い出したかのように初回で猛攻を繰り広げるといった可能性もあるかもしれません。

 

既に守備につかなかった大谷選手が心配ではありますが、各選手とも怪我無く最高のパフォーマンスで歓喜の瞬間を迎えることを信じています。

 

それでは、ここまでご拝読いただきありがとうございました。